熱・気体大学の物理で出てくる

エントロピーの単位 JK の意味|基本単位で表すと kg·m2s2·K

JK=kg·m2s2·K
次元 [M L² T⁻² Θ⁻¹]
検算のポイント

答えがエントロピーなら、右辺の単位は JK(= kg·m2s2·K) になっているはず。ならなければ、どこかが間違っています。

このページでわかること
  • エントロピーを言葉でどう言い表すか
  • その言葉を単位に置き換えると、なぜ JK になるのか

エントロピーとは? 言葉で意味をつかむ

エントロピーとは 受け取った熱量を、そのときの温度で割って積み上げた量。乱雑さの尺度。

言葉の式
エントロピー = 受け取った熱量 ÷ そのときの温度

言葉の式に出てくるそれぞれの言葉は、すでに単位がわかっている量です。言葉を単位に置き換えてみましょう。

言葉何の量か単位
受け取った熱量エネルギー・仕事・熱量J
そのときの温度温度(熱力学温度)K
[エントロピー] =J÷K
   =JK
   =kg·m2s2·K

言葉の通りに単位を並べるだけで、JK が出てきました。

基本単位までたどる

言葉の式に出てきた量も、さらに言葉の式で分解できます。速度 → 加速度 → 力 → エネルギー・仕事・熱量 → エントロピー の順にたどると、すべて基本単位(m・kg・s・A・K・mol・cd)だけで表せます。

前提:速度・加速度・力・エネルギー・仕事・熱量の単位(知っていれば飛ばしてOK)

速さは「進んだ距離 ÷ かかった時間」。m を s で割って ms です。

[v] =m÷s=ms

加速度は「1秒あたりに速さがどれだけ変わるか」。速さの ms をさらに s で割るので ms2 になります。

[a] =ms÷s=ms2
力 — 運動方程式 F=ma

運動方程式 F = ma で、質量 kg と加速度 ms2 をかけると kg·ms2。この組み合わせに N(ニュートン)という名前がついています。

[F] =kg×ms2=kg·ms2=N

仕事は「力 × 動かした距離」。N に m をかけた N·m に、J(ジュール)という名前がついています。

[W] =N×m=N·m=kg·m2s2=J

エントロピーの変化は「受け取った熱 ÷ 温度」。J を K で割って JK。熱容量と同じ単位になります。

[ΔS] =J÷K=JK=kg·m2s2·K

よくある間違い:同じ単位でも別の量

次の量は エントロピー と次元 [M L² T⁻² Θ⁻¹] が同じです。単位が一致しても意味が違うことがあるので、検算のときは「何を表す量か」も確かめましょう。

エントロピーが出てくる公式

まとめ
  • エントロピーとは、受け取った熱量を、そのときの温度で割って積み上げた量。乱雑さの尺度。
  • 言葉の式 エントロピー = 受け取った熱量 ÷ そのときの温度 を単位に置き換えると JK。
  • 基本単位だけで書くと kg·m2s2·K。

練習問題:分子と分母を見きわめる

問題文には単位が書いてあります。計算はしなくてかまいません。どの単位が分子(上)に、どの単位が分母(下)に来るかだけを考えて選んでください。

問1エントロピーは「受け取った熱量 ÷ そのときの温度」で求められます。「受け取った熱量」[J]、「そのときの温度」[K] のとき、エントロピーの単位はどれ?

答えと解説

正解:C JK

かける量(受け取った熱量)の単位が分子、割る量(そのときの温度)の単位が分母に来ます。まとめると JK。

問2エントロピー = 受け取った熱量 ÷ そのときの温度 です。「エントロピー」[JK]、「そのときの温度」[K] のとき、「受け取った熱量」の単位はどれ?

答えと解説

正解:C JK·K

言葉の式を「受け取った熱量」について解き直すと「受け取った熱量 = エントロピー × そのときの温度」。単位を入れると JK·K = J。

問3エントロピー = 受け取った熱量 ÷ そのときの温度 です。「エントロピー」[JK]、「受け取った熱量」[J] のとき、「そのときの温度」の単位はどれ?

答えと解説

正解:D JJK

言葉の式を「そのときの温度」について解き直すと「そのときの温度 = 受け取った熱量 ÷ エントロピー」。単位を入れると JJK = K。