力学中学理科で出てくる

仕事率・電力の単位 ワット(W) の意味|基本単位で表すと kg·m2s3

W=kg·m2s3
次元 [M L² T⁻³]
検算のポイント

答えが仕事率・電力なら、右辺の単位は W(= kg·m2s3) になっているはず。ならなければ、どこかが間違っています。

関連するミス例:消費電力で R をかけてしまう

このページでわかること
  • 仕事率・電力を言葉でどう言い表すか
  • その言葉を単位に置き換えると、なぜ W になるのか
  • W のいろいろな書き方と、その根拠になる公式

仕事率・電力とは? 言葉で意味をつかむ

仕事率・電力とは 1秒あたりにする仕事(やりとりするエネルギー)。

言葉の式
仕事率・電力 = した仕事 ÷ かかった時間

言葉の式に出てくるそれぞれの言葉は、すでに単位がわかっている量です。言葉を単位に置き換えてみましょう。

言葉何の量か単位
した仕事エネルギー・仕事・熱量J
かかった時間時間s
[仕事率・電力] =J÷s
   =Js
   =kg·m2s3
   =W
ワット(W)は、この組み合わせ Js に付けられた名前です。
1秒あたりに 1 J の仕事をするときの仕事率が 1 W。

基本単位までたどる

言葉の式に出てきた量も、さらに言葉の式で分解できます。速度 → 加速度 → 力 → エネルギー・仕事・熱量 → 仕事率・電力 の順にたどると、すべて基本単位(m・kg・s・A・K・mol・cd)だけで表せます。

前提:速度・加速度・力・エネルギー・仕事・熱量の単位(知っていれば飛ばしてOK)

速さは「進んだ距離 ÷ かかった時間」。m を s で割って ms です。

[v] =m÷s=ms

加速度は「1秒あたりに速さがどれだけ変わるか」。速さの ms をさらに s で割るので ms2 になります。

[a] =ms÷s=ms2
力 — 運動方程式 F=ma

運動方程式 F = ma で、質量 kg と加速度 ms2 をかけると kg·ms2。この組み合わせに N(ニュートン)という名前がついています。

[F] =kg×ms2=kg·ms2=N

仕事は「力 × 動かした距離」。N に m をかけた N·m に、J(ジュール)という名前がついています。

[W] =N×m=N·m=kg·m2s2=J

仕事率は「1秒あたりにする仕事」。J を s で割った Js が W(ワット)です。

[P] =J÷s=Js=kg·m2s3=W

W の別の書き方

同じ量でも、使う公式によって単位の見え方が変わります。どれも基本単位にすると一致します。

書き方根拠になる公式
W=Js仕事率の定義
P=Wt
W=N·ms仕事率と速さ
P=Fv
W=A·V電力
P=IV
W=A2·Ωジュール熱(抵抗での消費電力)
P=I2R

仕事率・電力が出てくる公式

まとめ
  • 仕事率・電力とは、1秒あたりにする仕事(やりとりするエネルギー)。
  • 言葉の式 仕事率・電力 = した仕事 ÷ かかった時間 を単位に置き換えると Js。
  • 基本単位だけで書くと kg·m2s3。

練習問題:分子と分母を見きわめる

問題文には単位が書いてあります。計算はしなくてかまいません。どの単位が分子(上)に、どの単位が分母(下)に来るかだけを考えて選んでください。

問1仕事率・電力は「した仕事 ÷ かかった時間」で求められます。「した仕事」[J]、「かかった時間」[s] のとき、仕事率・電力の単位はどれ?

答えと解説

正解:C Js

かける量(した仕事)の単位が分子、割る量(かかった時間)の単位が分母に来ます。まとめると Js = W。

問2仕事率と速さ P=Fv を使います。F 「力」[N]、v 「速度」[ms] のとき、仕事率・電力 P の単位はどれ?

答えと解説

正解:B N·ms

式を P について解くと P=Fv。分子・分母にそれぞれの単位を入れると N·ms = N·ms = W。

問3仕事率・電力 = した仕事 ÷ かかった時間 です。「仕事率・電力」[W]、「かかった時間」[s] のとき、「した仕事」の単位はどれ?

答えと解説

正解:C W·s

言葉の式を「した仕事」について解き直すと「した仕事 = 仕事率・電力 × かかった時間」。単位を入れると W·s = J。

次に読む:仕事率・電力を使って表される量