エネルギー・仕事・熱量の単位 ジュール(J) の意味|基本単位で表すと
答えがエネルギー・仕事・熱量なら、右辺の単位は (= ) になっているはず。ならなければ、どこかが間違っています。
関連するミス例:運動エネルギーで v を2乗し忘れる、コンデンサーのエネルギーで V を2乗し忘れる、光子のエネルギーで波長をかけてしまう、係数 を落とす、回転の運動エネルギーで ω を2乗し忘れる、コイルのエネルギーで I を2乗し忘れる
- エネルギー・仕事・熱量を言葉でどう言い表すか
- その言葉を単位に置き換えると、なぜ J になるのか
- J のいろいろな書き方と、その根拠になる公式
エネルギー・仕事・熱量とは? 言葉で意味をつかむ
エネルギー・仕事・熱量とは 仕事をする能力。力を加えて物を動かしたときの「力 × 距離」で測る。
言葉の式に出てくるそれぞれの言葉は、すでに単位がわかっている量です。言葉を単位に置き換えてみましょう。
1 N の力で物体を力の向きに 1 m 動かしたときの仕事が 1 J。
基本単位までたどる
言葉の式に出てきた量も、さらに言葉の式で分解できます。速度 → 加速度 → 力 → エネルギー・仕事・熱量 の順にたどると、すべて基本単位(m・kg・s・A・K・mol・cd)だけで表せます。
前提:速度・加速度・力の単位(知っていれば飛ばしてOK)
J の別の書き方
同じ量でも、使う公式によって単位の見え方が変わります。どれも基本単位にすると一致します。
よくある間違い:同じ単位でも別の量
次の量は エネルギー・仕事・熱量 と次元 [M L² T⁻²] が同じです。単位が一致しても意味が違うことがあるので、検算のときは「何を表す量か」も確かめましょう。
- 力のモーメント(トルク)()— 物体を回そうとする働き。回転軸からの距離と力の積。
エネルギー・仕事・熱量が出てくる公式
- 仕事の定義:
- 仕事率の定義:
- 運動エネルギー:
- 重力による位置エネルギー:
- 回転の運動エネルギー:
- トルクのする仕事:
- 弾性エネルギー:
- 熱容量:
- 比熱:
- 潜熱:
- エントロピー変化:
- 分子の平均運動エネルギー:
- 電圧と仕事:
- コンデンサーのエネルギー:
- コイルのエネルギー:
- 光子のエネルギー:
- 質量とエネルギーの等価性:
- 吸収線量:
- モル比熱:
- エネルギー・仕事・熱量とは、仕事をする能力。力を加えて物を動かしたときの「力 × 距離」で測る。
- 言葉の式 エネルギー・仕事・熱量 = 加えた力 × 力の向きに動かした距離 を単位に置き換えると N·m。
- 基本単位だけで書くと 。
練習問題:分子と分母を見きわめる
問題文には単位が書いてあります。計算はしなくてかまいません。どの単位が分子(上)に、どの単位が分母(下)に来るかだけを考えて選んでください。
問1エネルギー・仕事・熱量は「加えた力 × 力の向きに動かした距離」で求められます。「加えた力」[]、「力の向きに動かした距離」[] のとき、エネルギー・仕事・熱量の単位はどれ?
答えと解説
正解:C
かける量(加えた力・力の向きに動かした距離)の単位が分子、分母に来る単位はありません。まとめると = 。
問2仕事率の定義 を使います。P 「仕事率・電力」[]、t 「時間」[] のとき、エネルギー・仕事・熱量 W の単位はどれ?
答えと解説
正解:A
式を W について解くと 。分子・分母にそれぞれの単位を入れると = 。
問3エネルギー・仕事・熱量 = 加えた力 × 力の向きに動かした距離 です。「エネルギー・仕事・熱量」[]、「力の向きに動かした距離」[] のとき、「加えた力」の単位はどれ?
答えと解説
正解:A
言葉の式を「加えた力」について解き直すと「加えた力 = エネルギー・仕事・熱量 ÷ 力の向きに動かした距離」。単位を入れると = 。