熱・気体定番問題

2つの物体を接触させたあとの温度(熱量の保存)を、単位と代入で検算する

問題

質量 m₁、比熱 c₁、温度 T₁ の物体と、質量 m₂、比熱 c₂、温度 T₂ の物体を接触させる。外に熱が逃げないとき、十分に時間がたったあとの温度 T を求めよ。

答えT=m1c1T1+m2c2T2m1c1+m2c2

答えが出たら、提出する前に2つの方法で確かめます。① 単位で式の形を確かめ、② 特別な値の代入で中身を確かめます。

① 答えの単位で確かめる

求めたいのは温度(熱力学温度) T。単位は K。

使う量の単位:

足し算・引き算でまとめた部分((m1c1+m2c2))は、中の項の単位がそろっているので、1つの量として扱えます。

[m1c1T1m1c1+m2c2] =kg·Jkg·K·KJK=K ○ 一致
[m2c2T2m1c1+m2c2] =kg·Jkg·K·KJK=K ○ 一致

単位は K で一致しました。ただし、これだけでは係数や符号、sin と cos の取り違えはわかりません。

② 特別な値を代入して確かめる

答えがすぐにわかる極端な場合を考え、式に代入して同じ結果になるかを確かめます。

1m₂ = 0(相手がいない)○ 合う
式に代入するとT=T1
物理的には何も接触していないので、温度は変わらないはず
2T₁ = T₂(はじめから同じ温度)○ 合う
式に代入するとT=T1
物理的には熱は移動しないので、そのままの温度のはず
3m₁c₁ = m₂c₂(熱容量が同じ)○ 合う
式に代入するとT=T1+T22
物理的には同じだけ温まりにくい2つなので、ちょうど真ん中の温度になるはず

どの場合も、物理的に正しい結果になりました。単位と代入の両方を通った答えは、かなり信頼できます。

単位は合うのに間違っている答えを、代入で見抜く

ありがちな答えT=m1c1T2+m2c2T1m1c1+m2c2
[m1c1T2m1c1+m2c2] =kg·Jkg·K·KJK=K ○ 一致
[m2c2T1m1c1+m2c2] =kg·Jkg·K·KJK=K ○ 一致

単位は合っているので、①だけでは見抜けません。そこで m₂ = 0(相手がいない) を代入すると、

m₂ = 0 を代入すると T = T₂。相手がいないのに、相手の温度になってしまいます。T₁ と T₂ の組み合わせが逆です。

この問題の検算のコツ

平均のような形の答えは、「片方だけにしたらその値になるか」「同じ値なら変わらないか」で確かめます。

ほかの定番問題

→ 代入で検算する方法と、問題の一覧 → 温度(熱力学温度)の単位の意味