電磁気難関大の二次試験で出てくる

ホール係数の単位 m3C の意味|基本単位で表すと m3A·s

m3C=m3A·s
次元 [L³ T⁻¹ I⁻¹]
検算のポイント

答えがホール係数なら、右辺の単位は m3C(= m3A·s) になっているはず。ならなければ、どこかが間違っています。

このページでわかること
  • ホール係数を言葉でどう言い表すか
  • その言葉を単位に置き換えると、なぜ m3C になるのか

ホール係数とは? 言葉で意味をつかむ

ホール係数とは キャリアの数密度と電荷の積の逆数。

言葉の式
ホール係数 = 1 ÷ キャリアの数密度 ÷ キャリア1個の電荷

言葉の式に出てくるそれぞれの言葉は、すでに単位がわかっている量です。言葉を単位に置き換えてみましょう。

言葉何の量か単位
キャリアの数密度数密度1m3
キャリア1個の電荷電荷(電気量)C
[ホール係数] =1÷1÷C
   =m3C
   =m3A·s

言葉の通りに単位を並べるだけで、m3C が出てきました。

基本単位までたどる

言葉の式に出てきた量も、さらに言葉の式で分解できます。体積 → 数密度 → 電荷(電気量) → ホール係数 の順にたどると、すべて基本単位(m・kg・s・A・K・mol・cd)だけで表せます。

前提:体積・電荷(電気量)の単位(知っていれば飛ばしてOK)

体積は長さを3回かけるので m³ です。

[V] =m3

電荷は「電流 × 流れた時間」。A に s をかけた A·s が C(クーロン)です。

[q] =A×s=A·s=C

数密度は「体積あたりの個数」。個数には単位がないので、m³ で割った m⁻³ だけが残ります。

[n] =1÷m3=1m3

ホール係数は RH=1nq。数密度 m⁻³ と電荷 C の積の逆数なので m3C です。

[RH] =1÷(1)÷C=m3C=m3A·s

ホール係数が出てくる公式

まとめ
  • ホール係数とは、キャリアの数密度と電荷の積の逆数。
  • 言葉の式 ホール係数 = 1 ÷ キャリアの数密度 ÷ キャリア1個の電荷 を単位に置き換えると m3C。
  • 基本単位だけで書くと m3A·s。

練習問題:分子と分母を見きわめる

問題文には単位が書いてあります。計算はしなくてかまいません。どの単位が分子(上)に、どの単位が分母(下)に来るかだけを考えて選んでください。

問1ホール係数は「1 ÷ キャリアの数密度 ÷ キャリア1個の電荷」で求められます。「キャリアの数密度」[1m3]、「キャリア1個の電荷」[C] のとき、ホール係数の単位はどれ?

答えと解説

正解:A 11m3·C

分子に来る単位はなく(1)、割る量(キャリアの数密度・キャリア1個の電荷)の単位が分母に来ます。まとめると 11m3·C = m3C。

問2ホール係数 = 1 ÷ キャリアの数密度 ÷ キャリア1個の電荷 です。「ホール係数」[m3C]、「キャリア1個の電荷」[C] のとき、「キャリアの数密度」の単位はどれ?

答えと解説

正解:B 1m3C·C

言葉の式を「キャリアの数密度」について解き直すと「キャリアの数密度 = 1 ÷ ホール係数 ÷ キャリア1個の電荷」。単位を入れると 1m3C·C = 1m3。

問3ホール係数 = 1 ÷ キャリアの数密度 ÷ キャリア1個の電荷 です。「ホール係数」[m3C]、「キャリアの数密度」[1m3] のとき、「キャリア1個の電荷」の単位はどれ?

答えと解説

正解:B 1m3C·1m3

言葉の式を「キャリア1個の電荷」について解き直すと「キャリア1個の電荷 = 1 ÷ ホール係数 ÷ キャリアの数密度」。単位を入れると 1m3C·1m3 = C。