熱・気体高校物理・化学で出てくる

気体定数の単位 Jmol·K の意味|基本単位で表すと kg·m2s2·K·mol

Jmol·K=kg·m2s2·K·mol
次元 [M L² T⁻² Θ⁻¹ N⁻¹]
検算のポイント

答えが気体定数なら、右辺の単位は Jmol·K(= kg·m2s2·K·mol) になっているはず。ならなければ、どこかが間違っています。

このページでわかること
  • 気体定数を言葉でどう言い表すか
  • その言葉を単位に置き換えると、なぜ Jmol·K になるのか

気体定数とは? 言葉で意味をつかむ

気体定数とは 理想気体の圧力・体積・物質量・温度を結びつける定数。

言葉の式
気体定数 = 気体の圧力 × 気体の体積 ÷ 物質量 ÷ 温度

言葉の式に出てくるそれぞれの言葉は、すでに単位がわかっている量です。言葉を単位に置き換えてみましょう。

言葉何の量か単位
気体の圧力圧力Pa
気体の体積体積m3
物質量物質量mol
温度温度(熱力学温度)K
[気体定数] =Pa×m3÷mol÷K
   =Pa·m3mol·K
   =kg·m2s2·K·mol
   =Jmol·K

言葉の通りに単位を並べるだけで、Jmol·K が出てきました。

基本単位までたどる

言葉の式に出てきた量も、さらに言葉の式で分解できます。速度 → 加速度 → 力 → 面積 → 圧力 → 体積 → 気体定数 の順にたどると、すべて基本単位(m・kg・s・A・K・mol・cd)だけで表せます。

前提:速度・加速度・力・面積・体積の単位(知っていれば飛ばしてOK)

速さは「進んだ距離 ÷ かかった時間」。m を s で割って ms です。

[v] =m÷s=ms

加速度は「1秒あたりに速さがどれだけ変わるか」。速さの ms をさらに s で割るので ms2 になります。

[a] =ms÷s=ms2
力 — 運動方程式 F=ma

運動方程式 F = ma で、質量 kg と加速度 ms2 をかけると kg·ms2。この組み合わせに N(ニュートン)という名前がついています。

[F] =kg×ms2=kg·ms2=N

面積は長さ×長さなので m² です。

[S] =m2

体積は長さを3回かけるので m³ です。

[V] =m3

圧力は「面積あたりの力」。N を m² で割った Nm2 が Pa(パスカル)です。

[p] =N÷m2=Nm2=kgm·s2=Pa

状態方程式 pV = nRT を R について解くと R=pVnT。pV の単位 Pa·m³ は J と同じなので、R は Jmol·K になります。

[R] =Pa×m3÷mol÷K=Pa·m3mol·K=kg·m2s2·K·mol=Jmol·K

よくある間違い:同じ単位でも別の量

次の量は 気体定数 と次元 [M L² T⁻² Θ⁻¹ N⁻¹] が同じです。単位が一致しても意味が違うことがあるので、検算のときは「何を表す量か」も確かめましょう。

気体定数が出てくる公式

まとめ
  • 気体定数とは、理想気体の圧力・体積・物質量・温度を結びつける定数。
  • 言葉の式 気体定数 = 気体の圧力 × 気体の体積 ÷ 物質量 ÷ 温度 を単位に置き換えると Pa·m3mol·K。
  • 基本単位だけで書くと kg·m2s2·K·mol。

練習問題:分子と分母を見きわめる

問題文には単位が書いてあります。計算はしなくてかまいません。どの単位が分子(上)に、どの単位が分母(下)に来るかだけを考えて選んでください。

問1気体定数は「気体の圧力 × 気体の体積 ÷ 物質量 ÷ 温度」で求められます。「気体の圧力」[Pa]、「気体の体積」[m3]、「物質量」[mol]、「温度」[K] のとき、気体定数の単位はどれ?

答えと解説

正解:B Pa·m3mol·K

かける量(気体の圧力・気体の体積)の単位が分子、割る量(物質量・温度)の単位が分母に来ます。まとめると Pa·m3mol·K = Jmol·K。

問2気体定数とボルツマン定数 R=NAkB を使います。NA 「アボガドロ定数」[1mol]、kB 「ボルツマン定数」[JK] のとき、気体定数 R の単位はどれ?

答えと解説

正解:A 1mol·JK

式を R について解くと R=NAkB。分子・分母にそれぞれの単位を入れると 1mol·JK = Jmol·K。

問3気体定数 = 気体の圧力 × 気体の体積 ÷ 物質量 ÷ 温度 です。「気体定数」[Jmol·K]、「気体の体積」[m3]、「物質量」[mol]、「温度」[K] のとき、「気体の圧力」の単位はどれ?

答えと解説

正解:A Jmol·K·mol·Km3

言葉の式を「気体の圧力」について解き直すと「気体の圧力 = 気体定数 × 物質量 × 温度 ÷ 気体の体積」。単位を入れると Jmol·K·mol·Km3 = Jm3 = Pa。