力学高校物理・化学で出てくる

万有引力定数の単位 N·m2kg2 の意味|基本単位で表すと m3kg·s2

N·m2kg2=m3kg·s2
次元 [M⁻¹ L³ T⁻²]
検算のポイント

答えが万有引力定数なら、右辺の単位は N·m2kg2(= m3kg·s2) になっているはず。ならなければ、どこかが間違っています。

このページでわかること
  • 万有引力定数を言葉でどう言い表すか
  • その言葉を単位に置き換えると、なぜ N·m2kg2 になるのか

万有引力定数とは? 言葉で意味をつかむ

万有引力定数とは 2つの質量が引き合う力の強さを決める定数。

言葉の式
万有引力定数 = 引き合う力 × (2つの間の距離)² ÷ 片方の質量 ÷ もう片方の質量

言葉の式に出てくるそれぞれの言葉は、すでに単位がわかっている量です。言葉を単位に置き換えてみましょう。

言葉何の量か単位
引き合う力力N
2つの間の距離長さm
片方の質量質量kg
もう片方の質量質量kg
[万有引力定数] =N×m2÷kg÷kg
   =N·m2kg2
   =m3kg·s2

言葉の通りに単位を並べるだけで、N·m2kg2 が出てきました。

よくある誤解:万有引力定数に単位はない?
「定数」という名前ですが、単位があります。単位を忘れると、万有引力の法則 F=GMmr2 の右辺が力の単位 N になりません。

基本単位までたどる

言葉の式に出てきた量も、さらに言葉の式で分解できます。速度 → 加速度 → 力 → 万有引力定数 の順にたどると、すべて基本単位(m・kg・s・A・K・mol・cd)だけで表せます。

前提:速度・加速度・力の単位(知っていれば飛ばしてOK)

速さは「進んだ距離 ÷ かかった時間」。m を s で割って ms です。

[v] =m÷s=ms

加速度は「1秒あたりに速さがどれだけ変わるか」。速さの ms をさらに s で割るので ms2 になります。

[a] =ms÷s=ms2
力 — 運動方程式 F=ma

運動方程式 F = ma で、質量 kg と加速度 ms2 をかけると kg·ms2。この組み合わせに N(ニュートン)という名前がついています。

[F] =kg×ms2=kg·ms2=N

万有引力の法則 F=GMmr2 を G について解くと G=Fr2Mm。N × m² ÷ kg² で N·m2kg2 です。

[G] =N×m2÷kg÷kg=N·m2kg2=m3kg·s2

万有引力定数が出てくる公式

まとめ
  • 万有引力定数とは、2つの質量が引き合う力の強さを決める定数。
  • 言葉の式 万有引力定数 = 引き合う力 × (2つの間の距離)² ÷ 片方の質量 ÷ もう片方の質量 を単位に置き換えると N·m2kg2。
  • 基本単位だけで書くと m3kg·s2。

練習問題:分子と分母を見きわめる

問題文には単位が書いてあります。計算はしなくてかまいません。どの単位が分子(上)に、どの単位が分母(下)に来るかだけを考えて選んでください。

問1万有引力定数は「引き合う力 × (2つの間の距離)² ÷ 片方の質量 ÷ もう片方の質量」で求められます。「引き合う力」[N]、「2つの間の距離」[m]、「片方の質量」[kg]、「もう片方の質量」[kg] のとき、万有引力定数の単位はどれ?

答えと解説

正解:B N·m2kg2

かける量(引き合う力・2つの間の距離)の単位が分子、割る量(片方の質量・もう片方の質量)の単位が分母に来ます。まとめると N·m2kg2。

問2重力加速度と天体の質量 g=GMr2 を使います。g 「加速度」[ms2]、M 「質量」[kg]、r 「長さ」[m] のとき、万有引力定数 G の単位はどれ?

答えと解説

正解:C ms2·m2kg

式を G について解くと G=gr2M。分子・分母にそれぞれの単位を入れると ms2·m2kg = m3kg·s2 = N·m2kg2。

問3万有引力定数 = 引き合う力 × (2つの間の距離)² ÷ 片方の質量 ÷ もう片方の質量 です。「万有引力定数」[N·m2kg2]、「2つの間の距離」[m]、「片方の質量」[kg]、「もう片方の質量」[kg] のとき、「引き合う力」の単位はどれ?

答えと解説

正解:C N·m2kg2·kg2m2

言葉の式を「引き合う力」について解き直すと「引き合う力 = 万有引力定数 × 片方の質量 × もう片方の質量 ÷ (2つの間の距離)²」。単位を入れると N·m2kg2·kg2m2 = N。